新規事業をどのように回していけば良いのか、困っていませんか?新規事業ではわからないことが多く、戸惑うことが多いでしょう。
また、どのような戦略で新規事業を開拓するべきなのか経験が少ないため困ることも多いのでは?
そのため、今回は、どのような手順で戦略を立てるのか、また戦略を立てることに役立つポイントをご紹介します。
ぜひ、この記事で学んだことを活かして適切な戦略を立ててみましょう。
新規事業とは?
新規事業とは、新しく収益の柱として行う事業のことです。
市場や顧客のニーズの移り変わりが激しい現代では、新規事業によってその変化に対応する企業が増えています。
ですが、新規事業を始めて経験する方や立ち上げに関する知識が少ないことがよくあります。
また、新規事業では、どのような事業を開発するのかと言うと、全く関係のない事業を作成するわけではありません。
自社の強みを活かすことができるビジネスモデルやマーケットが社内では受け入れられやすい傾向にあります。
新規事業戦略を立てる手順とは?
新規事業での戦略を立てるためにも、リサーチ等を行う必要があります。また、フレームワークを活用することで客観的に自社を見ることができます。
市場調査・競合他社を調べる
市場を調査することは、新規事業の成功を左右するとても重要な作業でしょう。
対象となる市場を調査せずに戦略を練ってしまうと、市場の持っている特徴や課題に気づくことができず
適切な戦略を立てることが難しくなってしまいます。
そのため、市場調査を行うことで戦略を考える材料にしてみましょう。
また、競合を調査することもとても重要です。
競合を調査することで、自社での優位性を見出すことで、市場の獲得にも繋がります。
また、競合調査をする際は役立つフレームワークがいくつかありますので後ほどご紹介します。
市場・競合を調べるメリットからもわかる通り
まず初めにリサーチをすることで、しっかりと戦略を練る下準備を始めましょう。
自社の強み・弱みを見つける
市場調査・競合調査を行ったら、次に自社のことについて理解を深めましょう。
今回は、強み・弱みを見つける方法として活用できるSWOT分析をご紹介します。
また、この分析方法については、フレームワークの部分で詳しく説明していますので、そちらをご覧ください。
SWOT分析を簡単に説明すると、外部、内部、強み、弱みに分けて自社を分析する方法です。
これによって、自社には何が足りていないのかわかると共に、競合他社に勝つための戦略を練ることに繋がります。
また、自社の強みを内部環境と外部環境に分けて調べることで、それに合わせた事業アイディアを考えることも可能です。
ぜひフレームワークを効率的に活用して、戦略を練ってみましょう。
課題を見つけ解決策を練る
分析によって明らかになった課題を明確にして解決に動いていきましょう。
課題や問題点を明確にしないままでいると後から大変なことになるため、見つけた際に解決できるように練ってみましょう。
新規事業ではやることが多いため、わからない部分や明確ではない部分が見つかったらタスクとして管理することで課題解決に向けて動き出すことができます。
そして、課題・問題点が多すぎてやる気をなくすのではなく、次に繋げるために必要な作業だと思うことが重要です。
課題や問題点は成功するために必要なリソースの一つです。問題点がない場合は逆におかしいと思ってもいいでしょう。
また、課題・問題点を見つけることであらかじめ解決を想定にした戦略を練ることができます。
そうすることでより具体化され、成功確率をあげることができます。
KPIを設定する
KPIとは、目標を達成するステップをゴールから逆算するための指標のことです。
例えば、営業の場合だと、受注件数や面談回数をKPIとして設定する場合が多く、より具体的に設定することが求められます。
また、KPIは戦略を決める上でとても重要となります。
戦略を決めるためにはKPIと同様に中長期的な目標があることが大切です。
そのため、KPIを正しく設定することで、より具体化された戦略を決めることに繋がります。
また、KPIを設定することで、どこへ向かっているのかが明確になるため
チーム全体のモチベーション向上にも繋がります。
新規事業での戦略立案に役立つフレームワーク
先ほど紹介したようにフレームワークを活用することで、よりアイディアを具体的にすることにつながると共に、
自社の強みや弱みを見つけることができます。
ポジショニングマップ
ポジショニングマップを活用することで、今後どのようにして顧客を取りに行くのか明確になります。
また、競合との差別化要因や優位性が視覚的に分かりやすくなるため、マーケティングの戦略を練る際に役立ちます。
ポジショニングマップ作成の手順
- ターゲットの購入決定要因の内、重要なものを軸にする
- 自社と競合サービス、商品を比較する
ポジショニングマップを作成することで、視覚的に捉えることができ
自社だけではなく顧客に対しても提供価値が伝わりやすくなるため、ぜひ実際に作成してみましょう。
VRIO(ブリオ)分析
VRIO分析とは、経済的な価値、希少性、組織、真似できる可能性
に分けて考えることで、自社の競合優位性を図ることができます。
また、自社の強み、弱みを分析することができるため、経営戦略を練ることに適しています。
では、詳しく説明します。
- 経済的な価値→どれくらい売上に貢献しているのか
- 希少性→他者と比べどれくらいの独自性があるのか
- 組織→経営資源がどれくらい活用できているのか
- 真似できる可能性→どれくらいの確率で他者が真似することができるのか
これらを分析することで、経営戦略を練ってみましょう。
3C分析
3C分析とは、以下の3つに分けて分析することで、市場での関係性を理解することに役立ちます。
- Customer→市場・顧客
- Competitor→競合
- Company→自社
3C分析を行うことによって、市場の動向、顧客のニーズ変化、消費行動、購買行動を調べることができ、
どのようにマーケティングを実施すべきなのか戦略を立てることができます。
STP
STPとは、顧客の需要、供給の調査を分析するフレームワークです。
- Segmentation(セグメンテーション)→市場をより細かく分析することで、顧客ニーズの全体を捉える
- Targeting(ターゲティング)→市場でどんな顧客をターゲットにするか
- Postioning(自社の立ち位置)→競合他社、サービス調査をすることで自社がどのようなサービスを提供するのか決める
これを調査することにより、顧客のニーズを掴むことができ、より良いプロダクト・サービスの作成を行うことができます。
SWOT分析
先ほど紹介したようにSWOT分析は自社の強みと弱みを分析することによって他社との差別化や事業全体の戦略を練ることに繋がります。
SWOT分析は、内部環境と外部環境、プラス要因とマイナス要因にわけてより自社のことについて分析するフレームワークです。
少し3C分析に似ていますが、3C分析をより詳しく分析したいときに活用することができます。
これらの多方面からのアプローチをすることで、SWOT分析によって以下のことを分析できます。
強み、弱み、機会、脅威
これらの四つの観点で自社を分析することによって、競合に打ち勝つ戦略を立てることができます。
新規事業の戦略を考える際に重視すべきこと
次に、戦略を考える際に必要なことをご紹介します。
先ほど手順を解説しましたが、その際に見落としがちな気を付けるべきところを今回は解説します。
成功と失敗の原因を探る
戦略を一度決めたからといってそれが全てうまくいくとは限りません。
近年では市場の変化が激しいため、それによるニーズやサービスも移りかわっていきます。
そのため、たまたま成功した、たまたま失敗したと容易に考えることはやめましょう。
なぜなら、常に成功・失敗には因果関係があるからです。
因果関係を紐解くためには
常にどこが成功の要因だったのか、何が悪かったのかを探ることで、より良い戦略を立てることに繋がります。
方針を決める
戦略を決めるためには、まずどこに向かっているのか決める必要があります。
そのため、KPIを設定することを解説しましたが、大まかな方針を決めることが重要です。
KPIは中長期的な具体的な目標で、方針は大まかな方向性と捉えても良いでしょう。
KPIは目標に達成する可能性がない場合はもう一度組み直す必要がありますが、方針は大まかな方向性のため
事業においての軸となり得るでしょう。
そのため、大まかな方向性を決めることが全体的な戦略を練ることに繋がります。
また、方針を決めることにより、グループ全体がどこに向かっているのか明確になるためチームのモチベーションにも関わります。
タスクの細部まで決める
新規事業では、タスクが多いためタスク管理も戦略を決める一つに繋がります。
誰に任せるか、何日までに終わらせるかを明確にすることで、よりタスク管理をしやすくなります。
タスクを遅延なく行うことで、適切な戦略を練ることにつながります。
また、タスクを誰がやるのかまで決めることで、誰が責任をとるべきか明確になります。
そのため、営業戦略が明確になり、より良いパフォーマンスにつなげることができます。
新規事業戦略まとめ
今回は新規事業においての戦略の立て方を紹介しました。
- 新規事業とは?
- 新規事業戦略の立て方とは?
- 新規事業での戦略立案に役立つフレームワークリスト
- 新規事業の戦略を考える際に重視すべきこと
戦略を立てることは目標から逆算することが大切です。
そのため、初めからしっかりとしたリサーチを行うことで、的外れではない戦略を立ててみましょう。
また、因果関係を見つけ、その度に振り返ることでより良いパフォーマンスにつながり、新規事業において成功の確率を高めることができます。
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