新規事業立ち上げとは?
新規事業立ち上げとは新しいビジネスを始めることです。
新規事業立ち上げは多くの場合に、社内で新しく別のビジネスを立ち上げる際に使われることが多いです。
そのため、企業にとって大きな挑戦と言えるでしょう。
新規事業立ち上げに必要なプロセス
新規事業立ち上げに必要なプロセスは以下の通りです。
- 課題を見つける
- 取り組む事業を決める
- 市場を見極める
- 実施する環境を整える
- 計画を立てる
それぞれのプロセスについて詳しく解説していきます。
課題を見つける
課題を解決できる商品があれば需要は高くなりますし、お金を払って解決したいと思ってもらえるはずです。
そのためにもまずは自分が知っている範囲で起きている課題を探してみましょう。
例えば以下のようなものがあります。
- 世界で起きている課題→地球温暖化など
- 多くの人が興味を持っている課題→プラスチック問題
- 身の回りで起きている課題→椅子の座り過ぎによる体調不良
課題を見つけることにより事業を考えていく上での必要なポイントになります。
取り組む事業を決める
課題が明確になりましたが、実際に事業にする時にはどのような形で届けるのかを考える必要があります。
例えば以下のような点について考える必要があります。
- 何を制作するのか
- 制作することによりどのような人にメリットがあるのか
- どのようにしたらより多くの人に知ってもらえるか
このようにして、取り組む事業の詳細を決めていきましょう。
取り組む事業を決め、細分化することができれば巻き込むことのできる人間を多くすることが出来ます。
またすることが決まり、計画を立てやすくなります。
市場を見極める
事業として利益を得ていくためには市場の特徴を捉える事が重要です。
市場をみるポイントは以下の3つです。
- 市場の成長性、将来性
- 構造、構成
- 競合調査
市場の特徴を調査するメリットは、競合他社を調査することで、差別化を考えることができることです。
他社の特徴を捉えることで市場のニーズを見つけることができます。
また、市場を調査をする上でよく実施されるものに、インタビューやアンケート調査も含まれます。
インタビューやアンケート調査では顧客がそのサービスやプロダクトに対してお金を払う価値があるのかを調べることができます。
実践する環境を整える
実際に計画や情報収集しているだけでは顧客にサービスを届けることはできません。
実際に顧客にサービスを届けるためにも下記の3つの観点から環境を整える必要があります。
- ノウハウ→業界のスペシャリストしか知らない知識
- 人材→エンジニア、プログラマー、デザイナー
- 資金→自己資金、投資家からの出資
この環境を整える上で重要なポイントは、環境を整えるためにお金がかなりかかるという点です。
新規事業を成功させるためにも、環境を整えるためには何が必要かを洗い出し、不要な支出を抑えましょう。
計画を立てる
「いつ」、「何を」するのかを明確化することが重要です。
例えば、資金調達をするのであれそれよりも前にビジネスアイディアを固めたり、アイディアを実現するためにどれだけの費用が必要なのか計画することで資金調達においての負担を減らすことに繋がります。
それ以外にも、「環境を整える」の部分でも紹介したように実践するためには人件費、オフィスの賃貸費などの固定費がかかります。
そのため、計画を立てずに実践してしまうと、どのペースで何をすれば良いのか分からなくなり新規事業を進める上での負担が大きくなります。
新規事業立ち上げの課題とは?
新規事業を開始するにあたり、直面しやすい課題は以下の通りです。
- 良いアイディアが出てこない
- メンバーの管理ができない
良いアイディアが出てこない
新しいアイディアが思いついたとしても、もう開発されていたり、誰かが行っていたという状況になってしまったことはありませんでしょうか。
新しいアイディアを発想するためにもフレームワークを活用して考えてみましょう。
また、立ち上げのアイディアを考える以前に思い描いている条件や手段を明確にするといいアイディアが浮かぶ可能性もあります。
例えば、現在はtoB向けの事業を行っているが、それでは収益が減ってきているのでtoC向けにもチャレンジしてみたい!といったアイディアだけでなく立ち上げの形や手段を描いてみましょう。
メンバーの管理ができない
新規事業を始める上では新しく人材を入れる場合もあるため、技術面だけではなくメンバーの特性を理解できないまま進めてしまう可能性があります。
そのため、技術面ではアイディアを形にする能力を持っているのにメンバー同士で対立が起き、ペースが落ちてしまうと言った課題が発生してしまいます。
これを防ぐためにも、エンジニア、デザイナーといった能力だけを見るのではなく、チームのメンバーとして性格を理解しながら採用することも大切です。
新規事業で必要な人材
新規事業を始める上で以下のような人材がいるとスムーズに進みます。
新規事業を始める上で採用をする際には以下の人材を積極的に採用するようにしましょう。
経験値がある人
新規事業を立ち上げるメリットとして、新しい人材を育成する事がありますが、それと同時に、収入を得るという目的もあります。
収入を得るためにも、立ち上げの経験がある人や業界について知っている経験値の高い人をチームに入れ、バランスを取りましょう。
論理的な考えができる人
新規事業を立ち上げるプロセスではプレゼンをしたりと、相手に納得してもらえるように説明することが求められます。
また、チームをまとめるためにも、論理的な思考を活用できメンバーに納得できる状況説明をすることも必要です。
そのため、論理的な考えができる人材は必要と言えるでしょう。
スピード感が速い人
情報が飛び交う中では、顧客や市場のニーズの変化も速いことが伺えます。
そのため、仕事のスピードが速く、チームのテンポ感を早める人がいることで短い期間で仮説・検証を行い軌道修正を行うことができます。
新規事業立ち上げに重要な企画書作成とは?
新規事業の大まかな内容が決定したら新規事業企画書を作成しましょう。
新規事業計画書に書く項目
新規事業計画書を作成することにより、企画を伝えやすくすることで上司や顧客などの協力者を増やしましょう。
新規事業計画書を作成する際には下記の5つの項目を考えてみましょう。
- 新規事業の目的
- ターゲット
- 売上予測・費用
- 新規事業の課題点
- スケジュール
主に新規事業を立ち上げるプロセスの中で決まるものも多いと思いますが、この5つのポイントを資料として作成しましょう。
事業計画書でアピールするポイント
また、事業を説明するだけではなく興味を持ってもらうためにも工夫が必要です。
そのために、以下の3つの観点で考えてみましょう。
WHY
なぜ?の部分を強めることにより、競合他社との差別化を図ることができます。
以下の二つのWHYを意識しましょう。
- なぜ自社で行う必要があるのか
- なぜその問題を解決する必要があるのか
例えば、自社が持つ強みと、開発したい新規事業が同じである場合は、なぜそれを開発したいのかというWHYの部分をしっかりと持つことができます。
そのため、多くの人を巻き込む要因を示す事ができます。
HOW
どのくらい?という観点では、投資家や企業に対して新規事業で行うことによるメリットを感じてもらう事ができます。
以下の二つのHOWを意識しましょう。
- 投資する価値がどの程度あるのか
- 確実性はどの程度あるのか
例えば、投資する価値がどの程度あるのか?というところでは市場の伸び率や、人々が課題を解決したいと思っているのかを考えることでメリットを示す事ができます。
WHAT
どのような?と言う観点では以下の二つを意識しましょう。
- どのような問題を解決できるのか
- どのような結果を目指すのか
新規事業において何を「成功」または「目標達成」とするかは重要な問題です。
例えば、「売上」、「集客数」がありますが、捉え方は人によってそれぞれです。
そのため、「成功」というゴールの認識を合わせることで。巻き込むことのできる人を増やしましょう。
新規事業立ち上げを成功させるコツ
新規事業立ち上げの際には以下の点を意識しましょう。
- 必要なリソースを明確化する
- 適した人材を得る
必要なリソースを明確化する
- ヒト:人材
- モノ: 検証に必要な土地、スマホ
- カネ :資金
- 情報 : 事業を進める上で必要な顧客の意見
「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」に分けて今必要なリソースや今持っているリソースを整理しましょう。
リソースを整理することで事業の計画を立てやすくなり、スムーズに進めたり、現在所有しているリソースは適切なのかを確認することができます。
リソースが適切かを確認し、不要な出費を抑えましょう。
適した人材を得る
新規事業を進める上で経験値の少ない人や仕事のペースが遅い人を入れてしまうとチーム全体の負担が大きくなり、チーム全体の作業の流れが悪くなります。
例えば、経験値の浅い人間を多く入れてしまうと、同時に教育する負担が大きくなります。
新規事業を行うメリットとして持続可能な会社へつなげるために、経験値の少ない人を教育することがありますが、チーム全体のバランスを見て適した人材を得ることも大切です。
新規事業への転職
新規事業を行なっている企業への転職を考えている方もいるでしょう。
新規事業を行う企業は必要な人材が増えていくので募集が多くあります。
新規事業転職後の業務
新規事業では幅広く求人を行っている企業があり、その中には、プロジェクトマネージャーやリーダー等の重要な役職を求人するところがあります。
また、求人で募集されているものでは、取り扱う商品や予算が決められている場合があり、アイディアを出す段階からではない場合もあります。
新規事業立ち上げに関する求人
近年では、市場の変化に対応するため、多くの企業が新規事業に関連する求人を行っています。
年収はその仕事の職位によって変化する可能性がありますがプロジェクトマネージャーは事業において重要な役職にあたるため場合によっては年収1000万以上の企業もあります。
また、リーダーであれば年収は600万円前後、業務を行う立場であれば年収400万円前後と言われています。
新規事業には労働時間が増える場合もあるため、それに見合う年収なのかを見極めることも重要です。
新規事業立ち上げのリスク
新規事業立ち上げには相応のリスクが伴います。
以下のリスクをしっかりと意識しながら新規事業立ち上げを進めましょう。
企業イメージ悪化
新規事業を開発し試行錯誤をしているフェーズでは思わぬミスが発生する場合もあります。
最近ではSNSのユーザーが増えたことで思わぬミスさえも人を不快にさせてしまう可能性があり、企業のイメージ悪化に繋がります。
これらを防ぐため、発信する情報には気をつけましょう。
経営悪化
新規事業を始めるメリットとして収益が見込める点がありますが同時に多額の初期費用が必要です。
そのためにもしっかりと新規事業を始める際に初期費用を回収出来ず、赤字が続いてしまった場合を考え新規事業がいつまで赤字でも会社を回し続けることが可能なのかの見積もりを立てておくと安心です。
新規事業立ち上げで気を付けること
新規事業立ち上げの際には以下の点に気を付けましょう。
- 撤退基準を明確にする
- リソースを最低限にする
撤退基準を明確にする
新規事業は必ずうまくいくとは限りません。
先ほども紹介したように、新規事業にはリスクが付き物です。
すぐに結果が出る訳ではありませんが、長引かせてしまうことによって失敗の規模が拡大する可能性があります。
また、結果が出ないとメンバーのモチベーションの低下にも繋がるため、「いつ」、「どれくらいの結果」が出なければ撤退するという基準を明確にすることが重要です。
リソースを最低限にする
必要以上の「ヒト」、「モノ」があるとチームの能力を最大化することが難しくなります。
例えば、「ヒト」が余分にいる場合、多くのメンバーと確認する必要があることやチームのモチベーションを高めるために余分な時間と労力を消費してしまうことを考えるとリソースの配分を考え最低限に抑える事が重要だという事がわかります。
新規事業立ち上げのまとめ
この記事では新規事業の立ち上げに必要なプロセスや資源について説明しました。
新規事業を展開していく上では優秀な人材を得ることや市場を見極めることが重要であることがわかりました。
新規事業立ち上げの際にはぜひ参考にしてください。
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